女子サッカーワールドカップで世界１になったなでしこジャパンの皆さんは、国民栄誉賞にも輝きました。団体での受賞は初めてということが話題になりましたが、もう一つ注目されたのが、副賞として進呈された化粧筆セットのことでした。

それは筆の産地として有名な広島県熊野町の熊野筆で、化粧筆としては最高級品で、簡単には手に入らないということから話題になったものです。熊野筆の特長は一本一本丁寧に手作りされていることにあり、完成までになんと十数工程はかかると言われています。

原料になる毛は主にリスの尾の部分の毛や、山羊の首から胸にかけての摩耗の少ない柔らかい毛などが使われるそうで、やはり肌触りはとても気持ちがいいと評判です。ところで化粧筆といっても用途によって色々な種類があるものです。先ずはフェイス筆ですが、少し太めで多くの毛が使われており、柔らかな肌触りが特徴です。主に粉状のフェイスパウダーやファンデーションを乗せるのに使います。

それからチークブラシというのもありますが、丸型で毛先を平たくそろえてあるのが特徴で、チークを入れるのに最適です。くるくる回しながら使いますが、毛先のチクチク感はないそうです。次はアイシャドウブラシですが、それにはまた大中小の種類があります。

これらを使い分けてアイホールや眉の下など広い面から、シャープな線まで、グラデーションをつけたアイシャドウを入れます。目の次は唇になりますが、そのための筆もちゃんとあります。その名もリップブラシといいますが、口紅を引く際に使う筆です。こしがしっかりしてなくては綺麗なラインが出せないそうで、その点熊野筆は腰が強いばかりか、穂先もなめらかで感触がいいという評判です。いくつかあげてみましたが、それにしてもメイクにこんなにたくさんの筆を使うとは、感心するばかりです。
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